顔面神経麻痺
顔面神経麻痺に対して鍼灸が有効か?中浦鍼灸院では平均して年間5〜7名の顔面神経麻痺の患者さんを施術しています。間隔を置いて複数の施術回数が必要なため毎月4〜5名の患者さんに鍼施術を行っています。顔面神経麻痺は以前に感染した単純ヘルペスウイルス1型の再活性化によるウイルス性神経炎が原因との説が有力です。
症状
症状は「顔が左右どちらかに引きつる」、「眼が閉じにくい」、「飲み物が口角のどちらかからこぼれる」、「口の動きが悪くなる」など、顔の表情筋が動きづらくなります。
上記状態はベル麻痺、ハント症候群で全体の8割を占めます。年間、人口10万人あたり50人ほどが発症するといわれ、2割以上に後遺症が残るとの調査結果が示されています。
鍼灸処置
鍼で有効と考えられるのはベル麻痺、ハント症候群の急性期、慢性期状況です。実際急性期では、耳鼻科、外科等を受診される方がほとんどです。当院を受診される方は、慢性期、発症後4〜7ヶ月経過され病院での治療成果が上がらない、改善が見られないという方です。先日来院された方は、安静時はお顔の麻痺、引き攣りなどなく、どこが調子わるいのかわかりません。お喋りをすると目の周りの筋肉が痙攣します。片目を閉じてもらうよう指示すると上手にできません。
経過
日常の生活にご不便と、これから状態が治らなかったらどうしょうとの不安を訴えられました。現在鍼施術を週一度受けられています。お喋り中の目の周り、ほっぺの痙攣発症の頻度は施術者から見た時、自覚的にも減ってきたとのことです。
鍼に対して怖そう、痛そうといったマイナスイメージは抱かれる方少なくありません。鍼灸は顔面神経麻痺、発症後の顔面筋痙攣に有効です。