講演聴講
講演題目が「認知症の人と家族ケアのパラダイムシフト」。講演者は立命館大学スポーツ健康科学部教授の清家理先生のお話を受講しました。講演の題目にある「パラダイムシフト」に関心がありました。現在の認知症への取り組み方は、認知症ご本人の意思を第一に考えてあげることに重点を置いています。ご家族には疲労の蓄積と精神の緊張が継続して続くことから看護する側がうつ症など発症するケースあること報告されていました。
内容
清家先生ご講演のパラダイムシフトの内容は、認知症のご本人には、維持されている機能を最大限に活かしてもらうため、懐かしい昔好んできいた、歌った曲をご家族で楽しむ。また楽しむために漫才を取り入れているそうです。漫才を聞いて楽しんだり、認知症ご本人とご家族で漫才の簡単な雛形に御自分達で考えた言葉を入れ自作された漫才を施設スタッフを前に披露して楽しむ取り組みをされているということでした。
当院での取り組み
中浦鍼灸院も鍼灸で物忘れからの認知症移行を少しでも予防する施術を行なっています。「認知症ケア指導管理士」の資格も取得して軽度認知機能障害、認知症に関する知識を学び蓄積してきました。認知症ご本人の尊厳、敬いを尊重することが大切とこれまで学んできました。この「楽しむ」という考え方は認知症という病気の取り組み方で、今まであまり耳にすることがなかったです。ただし、認知症を発症されたすべての人、そのご家族に「楽しみましょう」が当てはまることでないです。
これからの展開
清家理先生御講演内容は楽しむこと。ご家族で認知症のご本人と共に。これは、今までにない取り組みだと思います。楽しむとは快い気持ちにするとも言えます。鍼灸によるお顔への鍼刺激が脳下垂体から分泌される(幸せホルモン)オキシトシンの分泌を増やすこと。脳前頭前野の血流が増幅(思考が前向きになる)すること。これらが軽度認知機能障害から認知症の移行を予防することの助けとなります。繰り返しになりますが予防こそが最大の認知症を起こさせない対策と中浦鍼灸院では考えております。
