楽しいの次は「思う」
前回のblogにて感情の「楽しい」が心身へどう影響するか解説しました。今回は五臓の中の「脾の蔵」の担当する「思う」機能、働きを解説します。「思う」これは心の中で自問自答している状態。自分がした行いを省みるとも言い換えられます。心内には、行いをした自分を写す鏡と、自分を取り囲む周囲の目があるとの妄想、思い込みがあります。自分のその時、場面で取った行動が的確、良い判断であったとすれば、自分で自分を褒めてあげたい。また、周囲からは賞賛と暖かい目で見てもらえると思えるでしょう。この状態が自己陶酔へとまで行かず中庸であれば落ち着きと、程よい高揚感で心身へ良い働きとなります。今度は反対に直面した事態に判断して取った行動が中途半端で誤解されうるかもしれない、又は自分でも納得のいかない物であった場合。その行動は自分の心の鏡に映し出されます。その時、それを見て考え前向きな判断ができ、もしまたこのような事態に遭遇した場合は今回の経験を活かした行動を取れる自分であろうと考えられれば、経験が自信にもつながります。自分の作り出す妄想からの周囲の目も気にはなりません。
思うが毒となる
一番の困り物が次のケースです。直面した事態に取った行動が中途半端、自分でも納得のいかない物であった時、なんであの時、「もう少しマシな行動取らなかった」、心の鏡には理想とする「できる自分」を映し出し対比させて現実の自分を萎縮させてしまいます。この窮屈な気持ちにしてしまって、自律神経の乱れで苦しまれている方が当院へお越しになるお客様で一番多い症例です。心身へ出現する症状は、頭痛、めまい、胃部快感、不眠等です。お薬等では改善させにくい事象です。鍼灸東洋医学で施術に用いるツボは「脾の蔵」の働きをよくするところを用います。自分で自分を苦しめないで、周囲の目、気遣い、人はそんなにあなたの事をわるいようには見ていませんよ。
