坐骨神経痛見立て
年が明けて、令和7年、大腿部と脛に痛みのあるお客様が来院されました。原因を見立てるために正座をしていただきました。全く問題なくできました。これで膝、大腿部周囲の筋肉への異常が除かれました。次に仰向けで痛みの出ていない側の下肢を曲げさせていただきます。これで坐骨神経が絡む状態であればお尻、大腿後面に鈍い痛みが出てきます。このお客様は反応がありませんでした。
ただし、お客様が痛みを訴える部位が坐骨神経の走行部位とほぼ一致する。坐骨神経が悪くて出てくる状況は腰から離れた部位に出てくる。安静時の痛みは無く、運動時痛。それらの事から処置は坐骨神経への血流を改善する処置をとりました。
経過
3日空けて来院いただきました。「大腿と脛の痛みが消えたんです。嬉しい」とのこと、状態がよくなることは良いことです。しかしながら、あまりに状況が好転しすぎ、術者として「注意してみていきましょう」とお伝えをして、3日後来院いただきました。「大腿部、脛がまた痛くなりだした」とのこと。坐骨神経は周囲の筋肉、筋などから圧迫されると、神経自体が太いために痛みの改善に少々時間が掛かってしまうことなどを説明をさせていただきました。翌日、お客様が痛くて夜寝れなくてとのことで来院。ズボンを脱いでもらっていると大腿部に赤いプツプツ。これは外科、皮膚科、整形外科の対応。今は痛みを早くに改善する薬があるので病院へ行っていただきました。
見立て力
帯状疱疹の診断法を皮膚科教科書を取り出し確認しました。皮膚の症状に発疹と皮膚の痛みの性状とありました。「皮膚の痛みの性状」痛みとだるさが混じった痛怠さ。皮膚表面上のヒリヒリする痛み。お客様はどちらの場合でも「痛い」と表現されます。術者が痛みの種類を問診、触診で選別できるか。
鍼灸施術によって帯状疱疹を完全に予防することは無理です。万一、プツプツ発疹の帯状疱疹出た場合に発疹の出る範囲を最小限にとどめるお手伝いはできます。帯状疱疹後の神経痛後遺症にも鍼灸は活用されています。
